リクルーターは、常にマルチタスクに追われています。全く空きの無いスケジュールの中で、何ひとつ見落とすことなく、日々様々なサービスやデータを処理し、膨大な数の人々にコンタクトをとらなくてはなりません。効率的に作業を行う為には、適切な道具が必要です。たとえば、リクルーターにおすすめのCRM(顧客管理システム)は、情報を収集して整理する為のプラットフォームとして活用することができます。
CRMシステムはその誕生以来、エンタープライズソフトウェア市場の中で最も急成長を遂げているセグメントです。パンデミックの最中、CRMの需要は更に高まっています。既に5年前、CRMは顧客を扱う作業の要でした。今日、CRMは会社におけるあらゆるビジネスプロセスをコントロールする存在となっています。たとえば、採用プロセスや人事管理の自動化は、CRMシステムの得意とする専門分野です。
もしもCRMを使わずに採用活動を行っている方がいらっしゃいましたら、ぜひこの記事をお読みください。CRMが人気を集めているのには理由があります。リクルーティングを自動化できるソフトウェアを使うと、採用プロセスを整頓/最適化し、作業のスピードと効率を改善することができます。結果として、費用と時間の節約に繋がります。
リクルーターが直面しがちな4つの問題点
候補者を探して選別するのがリクルーターの主な仕事です。しかし、このプロセスが自動化されることはたいへん稀です。
1.採用候補者を探すのに時間が掛かる
従業員ひとりを採用するまでに掛かる時間は、数週間あるいはそれ以上です。もしもその数週間の間に、その従業員が何らかのタスクを処理することができたならば、それは会社の利益となります。つまり、採用に掛かる時間が長ければ長いほど、会社はそれだけ損をしているということです。
2.ルーティン業務が多過ぎる
リクルートマネージャーは、毎日何百ものレジュメに目を通し、採用候補者とコンタクトをとり、彼らの情報を上司に提出します。こうしたルーティン業務に多くの時間が費やされると、適切な候補者を探す機会が遅れてしまいます。
3.欠員募集のプロセスが少なすぎる
専門知識を要する欠員募集の際には、適切な人材を見つけて彼らからのレスポンスをただ待っているだけでは不十分です。
4.分析が足りない
マネージャーは、リクルーターが行った作業に関するタイムリーかつ正確なレポートを確認する必要があります。レポートがないと、マネージャーはリクルーターの業務をコントロールすることも、何らかの調整が必要な際に適切に反応することもできません。
シンプルなものから複雑なものまで、様々な種類のデジタル採用ツールがあります
近年、採用ウェブサイトの発展に伴い、オンライン採用は減少しました。コンテキスト、ターゲティング、ソーシャルネットワーク等、企業が求職者を惹きつける為に、今日色々なチャネルが使用されています。では、採用候補者を選択する流れを体系化するには、一体どのような方法があるでしょうか?
Excel(Google Sheets)
まずは、伝統的なツールであるExcelです。Excelを使うと、プロセスを構築したり、リードファネルやダッシュボードを作成したり、マクロを構成したり、分析をロードしたりできます。しかし、従業員全員がこうしたテーブル機能を使いこなせるとは限りません。
シンプルなウェブサービス
リクルーターは、タスクを行う為に他のサービスを使うこともあります。たとえば、タスクを設定したり、ファネルを設定して人材採用に活用できるサービスです。もちろん、こうしたサービスには分析機能がありません。しかし、選別ステージを整理したり、候補者を見失うことなくコミュニケーションを行うには十分です。
独自のCRMを開発する
自分で独自のシステムを開発するのは魅力的です。しかし、注意が必要です。既製品を購入するのに比べて、独自のシステムを開発するには膨大な費用と時間が掛かります。独自のシステムを開発しなくても、多くの場合、類似する機能を持つ製品は市場に存在します。ご自分のニーズを満たす既製品がどうしても見つからない場合に、独自のシステムを開発するのがおすすめです。
クラウド型CRMを実装する
多くの場合、既製品(サービス)にはさまざまな利点があります。たとえば、必要なソリューションを選択して実装するにはほんの数日で事足ります。システムは常に進化を遂げ続けています。システム開発者は常にフィードバックを収集して迅速にバグを修正し、新たな機能を追加しています。そうして製品が柔軟性を高めた結果、価格や機能など、製品の選択肢の幅が広がりました。この為、会社の規模やニーズにぴったりの製品を選ぶことができます。
会社で採用CRM(応募者関係管理)が必要ですか?
会社で採用CRMを使うべきか否かを見極める際は、会社の規模ではなく、会社のニーズに着目しましょう。会社の雇用状態が安定していて、月に何度かしか採用の必要がないのであれば、リクルーターはExcelやタスク追跡ツールを用いて採用管理を行うことができます。しかし、月に6~7人程の採用が必要であれば、採用活動にCRMを導入するのがおすすめです。
オートメーションを使うと、リクルーターの仕事は単純化されます。ルーティン作業はワンクリックで行うことができますし、データ検索に長時間を費やす必要もなくなります。結果、多くの時間と費用の節約に繋がります。リクルーターがその作業時間の3割~5割をマニュアル作業に費やしている場合、CRMを使うことで6か月分節約できます。
ただし、ご自分の会社にぴったりのCRMを選ばなければ、CRMによる利益は得られません。まずは、CRMが会社の主要なプロセスをカバーできるかどうかを確認しましょう。次に、会社に必要のない機能がCRMに含まれていないかどうかを確認しましょう。使わない機能が多いと、その分過払いをすることになります。
ご自分にぴったりのCRMを選ぶにはどうすればよいでしょうか?
市場には多くのCRMがありますので、ご自分のニーズにぴったりな製品を選ぶことができます。各候補者を詳しく把握できるようデザインされたCRMもあれば、大人数の候補者の中から素早く人材を見つけられるようデザインされたCRMもあります。採用活動に関連するタスクのみに特化した製品もあれば、新人研修を行う機能がある製品もあります。では、ご自分にぴったりなCRMを選ぶにはどうすればよいでしょうか?ポイントとなるのは、会社の規模、自動化したいプロセス、そして実装予算です。
一番大事なポイントが予算ではないのは、なぜでしょうか?まず、予算は製品の選択肢にさほど影響を及ぼしません。さらに、クラウド型で実装すれば様々なパッケージで色々なオプションを使うことができます。ですので、人事部門や採用部門で使えるCRMを予算内で見つけるのはそれほど難しいことではありません。
大企業と小規模なIT企業ではニーズが異なりますので、それぞれ異なるソリューションが必要です。ただ、鍵となるのは使える機能のボリュームと種類です。たとえば、一般職向け採用希望者を絶え間なく管理したい場合は、目標達成プロセス、メンテナンス、高度な分析といった機能が必要です。
一方で、専門職向け候補者を扱いたい場合は、採用希望者のステージにいる候補者へオファーを送信したり、潜在的候補者のベースを作成したり、新規雇用者の受け入れを行うことのできる機能が必要です。
システムのインターフェースもまた、製品を選ぶ際の重要なポイントです。直感的でユーザーフレンドリーなインターフェースを持つ製品を選びましょう。インターフェースが分かり難いと、使いたい機能を見つけることが出来なかったり、操作を学ぶのに時間が掛かったりする為、せっかくシステムを実装しても作業効率は向上しません。最悪の場合、結局Excelで作業を行う羽目になったり、他のサービスを再実装することになってしまいます。
ご自分の会社のニーズと、採用候補者と従業員を扱う作業のルールを明確に理解するには、会社がどのように成長するかに着目しましょう。それらに基づき、様々なシステムを比較してみてください。ご自分の会社にとって大事なタスクが何であるかを基準に、それらを満たしてくれるシステムを選びましょう。
それでは、CRMシステムが実際にどのようなタスクを行うことができるのか、様々な製品の具体的な機能を比較してみましょう。
【厳選】おすすめな採用CRM
Bitrix24は、会社のプロジェクトを自動化し、従業員間の社内コミュニケーションを管理する為の採用CRMです。スタッフメンバー間の関係性を改善し、チームワークを高め、仕事環境を健全にすることで作業効率が向上します。新たなメンバーがチームに加わった際に、研修トレーニングを行うこともできます。
電子申請(アプリケーション)
社内の申請をシステムで行うことで、申請プロセスをスピードアップします。パスや名刺の発行、オフィスの備品の発注などを簡易化して迅速に行うことができます。
リマインダー
電話やソーシャルネットワークのメッセージなど、リクルーターはあらゆるコミュニケーションチャネルを活用します。重要なイベントや会社のニュースをはじめ、大事な情報をニュースレターで受信することで、リクルーターの作業を最適化することができます。企業カルチャーを構成したり、効率的なワークフローを構築することのできる採用CRMは、リクルーターや人事管理マネージャーの強力なアシスタントです。
従業員のテストとトレーニング
オンラインのトレーニングコースを作成して実行できます。トレーニングで得た知識は、テストでチェックすることができます。
Bitrix24のプラットフォームでは、社内公募ができます。これには、従業員のモチベーションを刺激する効果があります。既に会社のメンバーである従業員の中から欠員を補充するということは、最初から信頼のおける候補者の中から欠員を補充するということです。候補者の能力や誠実さを一からチェックする手間が省けます。
欠員情報は、ポータルへアップロードすることもできます。従業員はいつでもプログラム内で支払伝票をリクエストしたり、休暇の期間を確認することができます。
会社の成長について、システム内でアイデアを集めてディスカッションを行うこともできます。各従業員は、自分の貢献を評価することができます。社内掲示板で、個人的な事柄について発表することもできます。このように、仕事に直接関係のない事柄を電子掲示板で処理することで、時間の無駄を省き、集中して仕事に取り組むことができます。
採用活動と人事管理の両方を行う機能が、Bitrix24には揃っています。異なる機能がひとつのプラットフォームで連動していますので、アプリをいくつも使い分ける必要はありません。Bitrix24の公式サイトで登録を行えば、すぐにシステムを使い始めることができます。
JobAdderは、リクルーティングを行う会社や、社内公募向けにデザインされたプラットフォームです。JobAdderは、短時間で個人関係を構築できるという優れた特性から、日々多くの人々に愛用されています。職種、候補者、コミュニケーション、タスクがひとめで把握できるようデザインされた(カスタマイズもできます)JobAdderのダッシュボードは、あらゆるリクルーターにおすすめの製品です。
JobAdderはクラウド型のシステムで、モバイルデバイスでも使用できます。JobAdderには求人情報機能があります。リクルーターは、200以上の求人掲示板やソーシャルメディアプラットフォームに求人広告を投稿することができます。さらに、カスタマーサービスは電話、メール、ライブチャットを通して年中無休で対応してくれます。
Manatal
クラウド型のManatalは、採用活動の方法を進化させるソフトウェアです。Manatalは、従来型の採用ソフトウェアの持つ機能をカバーしつつ、独自の革新的な機能でその一歩先を進みます。採用候補者を様々な方法(LinkedIn、履歴書、フォーム等)で追加したり、彼らが採用プロセスを進む過程を管理したり、チームでレポートを作成したりできます。
Manatalの魅力は、シンプルで簡単に使える点です。15分もあれば、チームメンバー全員が正しくソフトウェアを操作できるようになります。不明な点があれば、いつでもManatalサポートチームへ問い合わせることができます。さらに、Manatalには各候補者を客観的に比較できる機能があります。たとえば、候補者のスキルと経験に基づき、どの候補者がどの仕事に相応しいかを評価する推薦機能があります。
Talentlyftは、採用エントリーを扱う為のCRMです。リクルーターは、新たな求人情報を様々な求人掲示板にワンクリックで投稿することができます。Talentlyftは、ソーシャルメディアと統合もできます。Talentlyftを使うと、採用候補者とタイムリーにやりとりを行い、タッチポイントやインタラクションを追跡するのが簡単になります。
Talentlyftは、洞察に満ちたレポートも作成してくれます。これをもとに、会社と採用チームは各採用候補者の状態を把握し、どの採用方法が効果的であるかを理解することができます。採用候補者のスキルや資格をひとめで把握することのできる「仮想スコアカード」を使い、リクルーターは候補者の適性を判断することができます。
Zoho Recruit
Zoho Recruitは、ワンストップの採用ソフトウェアです。面接の日程を組んだり、採用候補者を評価するなど、採用に関連するすべてのタスクを管理できます。Zoho Recruitは、リクルーターが採用活動の際に直面する様々な問題を解決し、会社に相応しい人材を見つけられるようデザインされています。社内公募にも、リクルーティングエージェントにもぴったりな採用CRMです。
Zoho Recruitがあれば、他の採用チャネルを使わなくても、世界中から優秀な人材を見つけて雇用することができます。Zoho Recruitのクラウド型システムを使うと、リクルーターの作業日を様々な観点からカスタマイズできるほか、Eメールの送信や面接ステータスの更新など、タスクを自動化することができます。指紋認証で素早くアクセスできるレポートや分析は、採用ストラテジーを最適化するのに役立ちます。
CRMを選ぶ際に間違わない為のポイントとは?
最初かつ最重要のポイントは、誰かの経験に基づくのではなく、ご自分のニーズを満たす製品を選ぶことです。複数のCRMをデモで試してみましょう。CRMの中には、限られた機能を短期間試すことのできる製品もあります。製品を選ぶ際に、その製品を実際に使ってみるのは大切なことです。
ご自分のタスクや業務プロセスで実際に製品を使ってみたうえで、しっくりくる製品を選びましょう。CRMシステムのポテンシャルを十分に理解できれば、CRMが実際の業務でどのように役立つのか、具体的なビジョンを得ることができます。
適切なCRMの導入は、採用ストラテジーの要となる大切な要素です。採用CRMは、膨大な量のデータを管理することができます。チームのニーズを満たす機能を持つCRMを使えば、会社の採用プロセスを効率化することができます。数々の採用ソフトウェアが存分にその能力を発揮した結果、今日より多くの企業が採用ソフトウェアのもたらす利益に着目しています。