ガントチャートを使うと、プロジェクト管理者はプロジェクトのスケジュールを追跡して、タスク間の依存関係を分析できます。しかし、棒グラフのようにみえるこのガントチャートには欠点があります。ガントチャートを使う為にはコストが掛かるうえ、使いこなすのが難しい割にはそれほど効果的でもありません。
Bitrix24
ガントチャートの代替となる製品の中で最も有名なのは、おそらくBitrix24でしょう。Bitrix24は複雑かつ汎用性が高く、あらゆる規模や業種のビジネスに対応することができます。Bitrix24が他のガントチャートと一線を画している理由は、次の点にあります。
Bitrix24では最もシンプルなバージョンを無料かつユーザー無制限で試すことができます。トライアル期間を終えたら、ビジネスの規模や用途に合わせて、Basic、Standard、Professionalの3種類からプランを選ぶことができます。
ガントチャートは複雑になりがちです。依存関係、リソース、マイルストーン、締め切り等、ガントチャートに含まれる情報をすべて使いこなすのは難しく、これらのデータを処理するのにチームメンバーは苦労します。一方、Bitrix24のインターフェースは見やすく分かりやすいようデザインされています。ユーザーフレンドリーなインターフェースに慣れるまでに、そう時間は掛かりません。
Bitrix24は、平均的なダイアグラムよりもはるかに高い柔軟性を誇ります。特に、アジャイルに徹するチームにとって、柔軟性は必要不可欠な要素です。柔軟性が高ければ、計画に何らかの変更が生じた際にも、情報を更新して作業を続行することができます。チームメンバーは全員、ひとめで更新情報を把握することができます。
ガントチャートを使ってグループディスカッションを行う際には、ガントチャートを共有したり印刷する必要があります。そのようなガントチャートをチームメンバーで共同作成するのはほぼ不可能です。しかし、Bitrix24の優れたコラボレーション機能を使えば不可能が実現します。チームメンバー全員が同一の情報に同時にアクセスし、リアルタイムで共同作業を行うことができます。アプリのインターフェースを経由してメンバー同士で通話を発着信したり、ビデオ会議の計画についてライブチャットで話し合うなど、リモートチームを活性化するコラボレーション機能が揃っています。
Bitrix24には、ガントチャートの他にも多くの機能があります。たとえば、顧客に関する詳細情報をすべて保管できるCRM(顧客管理)です。Bitrix24 CRMの生成するレポートは洞察に満ちていて、将来の計画を立てる際のヒントとなります。Bitrix24のその他の機能については、公式ホームページを確認しましょう。
プロジェクト管理タイムライン
プロジェクト管理タイムラインは、イベントを時系列に並べ替える為のツールです。このツールには、ガントチャートの典型である複雑な詳細が含まれません。複雑な依存関係図に混乱する心配もありませんので、利害関係者とのミーティングの際にも活用することができます。操作も直感的に行えますので、タイムラインに新たな情報を追加するのに手間も時間も掛かりません。
ダッシュボードとレポート
ダッシュボードとレポートは、先述のプロジェクト管理タイムラインと同様の効果をもたらす機能です。このツールを使うと、あらゆる情報を包括的に表示することができます。こうしたダッシュボードが使えるプログラムやアプリでは多くの場合、既存のテンプレートを使ったり、テンプレートをカスタマイズすることができます。数回のクリックで、ステータスや進捗状況、リソース使用率に関するレポートを生成することができます。アーカイブに保存したこれらの情報をもとに、パフォーマンスの分析を行うことができます。
プロジェクトネットワーク図
プロジェクトネットワーク図は、PERT図(Program Evaluation and Review Technique)としても知られているツールです。プロジェクトネットワーク図は、プロジェクトを構成する一連のアクティビティを表すフローチャートに類似します。
こうした図やチャートは、各プロジェクトの期間を決定する際に役立ちます。各プロジェクトのタスクは、別途ボックスに表示されます。発生する必要のある順に従い、ボックスは線によって結ばれます。依存関係を追跡することで、リソースの割り当てを最適化することができます。
プロジェクトネットワーク図は、タスクの重複が少ないシンプルなプロジェクトを扱う際におすすめです。一方、多数のアクティビティを並行して処理する必要がある場合にはおすすめできません。すべてを同一のぺージに表示するのは困難ですし、ひとつのタスクを変更するだけでもダイアグラムで数十本の線を動かさなければなりません。
かんばんとスクラムボード
かんばんとスクラムボードは、柔軟なワークフローで作業を行うチームにおすすめのツールです。今日、多くのビジネスがデジタルボードを使って作業を行っています。しかし一方で、アナログな方法を好む人もいます。
かんばんボードを使うと、管理者はタスクが開始されてから終了するまでの一連のプロセスを追跡することができます。生産サイクルの各段階は、複数のカラムによって表現されます。カードを移動すると、プロジェクトがどのように進行するかが表示されます。かんばんボードは簡単に使えますので、チームのコミュニケーションを活性化します。
プロジェクトを構成するのに、ガントチャートに頼りきりの管理者もいます。ガントチャートで作成した情報をすべて、かんばんボードに移します。こうすることで、マイクロマネジメントを行うことなくプロジェクトの進捗を監視できるようになります。パイプラインに潜在的な妨げが見つかった場合には、リソースをすぐさま再割り当てしてプロジェクトを続行することができます。
スクラムボードは、スプリントごとにプロジェクトを時系列に整理できるツールです。スクラムボードはかんばんボードと同様、柔軟性に富み簡単にカスタマイズすることができます。スクラムボードでは、各タスクのステータスを水平または垂直のレーンで表示することができます。
クロス・ファンクショナル・フローチャート
クロス・ファンクショナル・フローチャートは、スイムレーンを使って異なるチーム間での役割を明確にするツールです。フローチャートを使うと、次の作業を行うことができます。
クロス・ファンクショナル・フローチャートは、複数チームが関与する大規模プロジェクトを扱う際におすすめです。
チェックリスト
ガントチャートの代替となるツールの中で、最もシンプルなのがチェックリストです。チェックリストは単独で使うのも、プロジェクトネットワーク図に添付するのもおすすめです。
チェックリストは、メモ帳、Microsoft Word、Excel等のシンプルなソフトウェアを使って編集することができます。Excelで作業を行う際には、次のアルゴリズムを使用するのがおすすめです。
1. 一番左のカラムに全タスクを表示する
2. 二番目のカラムに、各タスクの担当者名を記載する
3. 三番目のカラムに、各タスクの終了日を記載する
4. 四番目のカラムに、各タスクのステータス(開始前、進行中、完了)をマークする
カラーコードを使って、タスクが期日通りに完了するか(緑色)、遅延しそうか(赤色)を表示するのもおすすめです。
チェックリストの最大の利点は、利害関係者から新入社員に至るまで、誰にでも簡単に理解できることです。チェックリストの使い方を長々と説明する必要はありません。
シートビュー
元来、ガントチャートはタイムライン付きのExcelのスプレッドシートに似ています。自分のタスクを一か所ですべて確認できますので、たいへん便利です。しかし、多くのデータがグラフの背後に隠れてしまうリスクもあります。
シートビューを使うと、ガントチャートとExcel両者の恩恵を受けることができます。シートビューを使うと、次の作業を行うことができます。
ソフトウェアによっては、シートビューから従来型のガントチャートへ切り替えることができます。チャートのように、一部の情報だけを表示したい際もあるでしょう。
さいごに
この記事をお読みになり、ガントチャートの代替として使えるツールへのご理解は深まりましたでしょうか。この記事でご紹介いたしました製品の他にも、シンプルなガントチャートを使うことをご検討中の方もいらっしゃるでしょう。いずれのツールも、ワークフローを最適化してチームのパフォーマンスを向上させる手助けとなる筈です。